スクール・カルチャー「能楽」の取組

 「能楽の練習」A(4月〜)




○ 3年生の練習の様子。神主先生の謡の迫力に圧倒され、なかなか上手く謡えませんが、調子や節を覚えようと頑張って練習しています。



○ 体育館でリハーサル(申し合わせ)をしました。一人一人が大きな声で謡っています。囃子・舞と謡を合わせました。


○ 本番まで残りわずか。神主先生の指導にも熱が入ります。


○ 1年生の能楽初日の様子。
ほとんどの生徒が能楽初体験なので、緊張した面持ちで神主先生の話を聞いています。

○ DVDと謡本を使って、雰囲気を体験しています。

   馬場あき子先生講演会(4月23日)



○ 本校の校歌の作詞を手がけてくださった馬場あき子先生の講演会が行われました。

○ 全校生徒による校歌と、3年生による能楽「舞囃子・胡蝶」が披露されました。
○ 講演では、校歌に託した佐渡への思いを語っていただきました。

○ 能楽と佐渡、世阿弥の歴史にも造詣が深く、生徒や保護者の方々は話に聞き入っていました。
○ 生徒の能楽発表のお返しに馬場あき子先生が舞を披露してくれました。当校の能楽の師・神主先生が謡を務め、大迫力でした。普段ではありえない夢の共演に、参加者全員が息をのんで鑑賞していました。

  本間家定例能への出演・能楽鑑賞A(7月31日)




○ 本番当日。今年もプログラムの一番目に出演です。

○ 早くから現地に集合し、最後の練習を行った後、本番に望みました。

○ 題目は「紅葉狩」。シテ・ワキの発声にみんなが声を合わせ謡いきりました。


○ 1年生は、先輩(2年生)の能楽や、他の謡・囃子・仕舞を興味深く鑑賞しました。

○ 現在、1年生は「羽衣」を練習しています。来年出演する自分たちの姿をイメージできたと思います。



○ 本校の生徒2名、職員の舞も披露されました。普段目にすることのない堂々とした舞に、みんな圧倒された様子でした。

  「能楽」の練習@(6月〜7月)


○ 講師の神主先生から、能楽の歴史、佐渡とのかかわりを1年生は最初に学びます。
○ スクール・カルチャーは佐渡中等教育学校の特色ある取組として、佐渡の伝統芸能の1つである「能楽」を、全校生徒で学習しています。

○ 世界に誇れる佐渡の能楽を知ると共に、佐渡の文化や歴史、自然を学びながら、郷土愛を育む取組の1つとして活動しています。
○ 正座をしての練習にも少しずつ慣れてきました。 ○ 1年生はクラス単位で謡の練習を「能楽室」で行っています。

○ 2年生は学年全体で武道場を使って、謡の練習をしています。

○ 神主先生の後について、調子や節をまねしてながら覚えます。1週間に1回の練習ですが、頑張って覚えています。

○ 1年生は、今練習している「羽衣」のストーリーを解説してもらい、全体像をつかみながら学習しました。

○ 2年生には、扇が配られ、使い方や腰にさすときの作法を教えてもらいました。
○ 扇は侍の刀にあたるものであると教えていただき、生徒たちもその意味を知り、気を引き締めていました。

○ 扇と足袋が用意され、少しずつ本番に向けての緊張感が高まります。

○ 2年生が使っている謡本
○ 2年生は、本間家定例能の出演に向けて猛練習。実際の練習は6・7月の週2時間程度。神主先生の指導を受けながら、徐々に覚えていきました。

 本間家定例能への出演、能楽鑑賞@(平成21年度)


○ 現地で1回きりのリハーサル。いよいよです。
○ 本間家定例能は、毎年7月に佐渡能楽倶楽部が主催して、佐渡市吾潟の本間家能舞台で行われています。佐渡の能のイベントとしてはもっとも大きく、盛大に開催されます。

○ 今回、本間家定例能に佐渡中等教育学校の2年生82名全員が、能舞台に上がり、連吟「竹生島」を披露しました。

○ 番組のトップに入れていただき、ツレの末武さんの「そもそも〜」で始まり、シテの中川くんが全体をリードして、全員の調子や声が大きく響きました。

○ 多くの観客が見守る中、堂々と謡いました。
○ 終わったあとの退場では、みんな満足げなすがすがしい表情をしていました。会場の観客からは大きな拍手が贈られました。

○ 1年生も2年生の演目だけでなく、今練習している「羽衣」をまじめに鑑賞していました。

○ 昼前には雨が降り、傘をさしながら「羽衣」の終わりまで鑑賞しました。

   鏡板(松羽目)の制作


「能楽室」に設置

「大体育館」ではこんな感じ
。結構大きい。
○ 能舞台には、鏡板といわれる老松を描いたものがバックにあります。その鏡板を「能楽室」と「大体育館」どちらでも使えるように移動可能な枠をつけ制作しています。

○ 佐渡産の杉材を使い、「能楽室」一面に設置できるように大きさを決めました。

○ この板に能楽に欠かせない老松の絵が描かれます。作成過程を紹介していきます。

絵を描く前にドーサ液でコーティング

板が絵の具のニカワを吸うのを防ぐための下塗り
○ 老松の絵は日本画家の渡辺富栄先生にお願いし、描いてもらっています。
○ 渡辺富栄先生のプロフィール
 ・新潟大学教育学部美術科(日本画専攻)卒業、東京芸術大学美術学部に国内留学
 ・新潟だけでなく、東京でも数多くの展覧会に出品
 ・日本美術院院友
 ・新潟県展委員
 ・長岡造形大学非常勤講師
 ・新潟県美術家連盟理事

先生方も協力して余分な線を消しました
○ 下図を引き伸ばし、板に木炭であたりをつける作業。

○ ラフスケッチ

水干絵具で淡彩を施しました

原画を基に、岩絵具を施しました
○ 写生を基にした小下絵
 (新潟市役所前の老松)
樹齢800年の松をモデルにしました。

○ 原画を基に、岩絵具を重ねて、ムラをなくしていきます。

○ 全体、細部を見ながら、プロの目が光ります。松の葉がどんどん生き生きしていくのが分かります。

大分できてきて、一旦立てて全体を見てみました
○ 「こんな大きな作品は初めて」と言いながら、渡辺先生は松に命を吹き込みます。
○ かなりできてきました。完成まであと少し。

○ 重ねて塗っていくことで、松の木が前に迫ってきます。
○ 仕上げも大詰め、松の葉を1本1本描き加えていきます。

○ 松のコケも付けていきます。
○ ついに完成!約3ヶ月におよぶ鏡板が出来上がりました。

○ 裏面の署名を入れて完成。

○ 「とてもいい経験をさせてもらった。自分なりに納得のいくものになった。」と渡辺先生は語ってくれました。

○ 能楽室に鏡板を設置しました。5枚の板を合わせ、脇板も付けました。
○ 佐渡中等教育学校の宝ができました。